「お邪魔します…」
「どうぞ〜何もないけどね」
家は和風な感じだった。
聖は布団を敷くと、こあさをねかせ、服を脱がせたあと、飛び散った赤黒い血を拭いた。
「ふぅ…連は休んでて。俺着替えてくるから。」
そう言うと、聖は奥の部屋へ行った。
急に静かになる部屋…
それと同時にある疑問が頭の中でうるさく聞こえてくる。
「"竜之介"」
一体何者で、こあさとどういう関係なのか。何故俺は"竜之介"と呼ばれたのか…
「ごめん、お待たせ…」
聖が奥の部屋から戻って来た。俺の考えていたことが解ったらしく、聖は無言で座る。そしてゆっくり口を動かした。
「知りたい?"竜之介"のこと…」
「え…………」
「いや、知らなくちゃいけない…200年前の事…」