遅れたが主人公京都の紹介をさせて頂く。彼は基本的に頭はいいが、基本的にネジが一本外れているような奴だ。つまり、どこかおかしい奴。読者のクラスにも必ず一人はいるだろう?なんかおかしくて何を考えているのか分からない奴が。京都はそんな奴だ。簡単に言うと天然だ。それに付け加えて彼は学校でも有名な遅刻魔だ。しかし、基本的に頭がいいのでどれだけ遅刻をしても赤点は長良みたいにとることはない。そんな京都はクラスでは面白い奴に認定されている。しかし彼には長良にも話していないことが一つあった。それは、京都の斜め後ろの席の青山雪野(あおやまゆきの)の事である。実は京都は知立高校に入学したときから雪野の事を密かに好意を寄せていた。平たく言うと一年以上片思いをしているのだ。彼女の紹介をさせてもらうと、彼女はクラスの人気者でクラスで悪意を持つ人など誰一人いないし、成績優秀容姿端麗スポーツ万能の三拍子が揃った絵に描いたような人物だ。当然好意を寄せている者も多い。中には、女子なのに雪野が本気で好きっていうものもいるぐらいだ。京都は、よく後ろの席の長良に話しかける振りをして雪野をよく見ていた。その為、後ろの席にいる雪野を授業中に見てはおかしいので放課中になるとよく長良と話したりしていた。ネジは少し外れているがピュアなところがあるので恋愛は苦手分野なのだ。平たく言うと奥手という事になる。しかし、まさか彼女があんな目に遭うなんて………
時刻は例の二時間目に突入する。
二時間目は現代社会の授業で先生はただ教科書を読むだけのタルい人なので、京都はよく漫画を隠れて読んだり携帯をいじくったりして時間を潰していた。そして、今日も携帯をみて時間を潰そうとしたら
「(ん?)」
京都は待ち受けにあるニュースフラッシュに目が留まった
そこには………
“女子高校生全国指名手配”
と、実に奇妙なテロップであった。それに興味が湧いた京都はそのニュースを見ることにした