食事を終え、お店から出ると、
見上げた空には満天の星。
『わぁ‥‥綺麗‥‥‥。
ねぇ、あの星は何て言うの!?』
『あの星はオリオン座。冬の星座だよ。』
『へぇ‥‥あれが。
なんか‥‥感動‥‥‥。
吸い込まれそう‥‥‥‥。』
この広い宇宙の中にある私達の住む地球。
その地球の中の日本という国で、
彼と巡り合えた事は奇跡。
『ほら。風邪ひくよ。
そろそろチェックインする!?』
『うん。』
さり気なく、ふわりと掛けられたマフラー。
すごく暖かかった。
ホテルまでの道のりを、二人で手をつないで歩いた。
二人の息は白く、
歩く度に足元から、
雪の音が、
キュッキュと切なく鳴り響く。
先の事なんて分からない。
この道が、どこまで続くかなんて、
神さま、
あなたは知っているのでしょうか。
けれど、
これだけは言える。
私は、決して忘れない。
今日というこの日の奇跡を―――