左手には田んぼ、右手には体育館のある草むらや山が見える。
その間にまっすぐ伸びる道路を2人は歩いていた。
拓「静かやな」
光「なんか…幽霊でそう…」
拓「止めろや!」
光「あはは」
体育館を通り過ぎるとやはり草むらが広がっていたがそこには木が立ち並んで一層不気味だった。
拓「あいつらまだ寝とった?」
光「うん、ぐっすり。拓朗はずっと起きとったん?」
拓「いや、気付いたら皆寝とって聖ちゃんも寝る言うて寝ちゃったから一人で起きててもあれやし…俺もちょっと寝た」
光「じゃあ皆に布団かけたん拓朗??」
しばらく進むと2人は左に曲がり田んぼの中の道を進んだ。一面に広がる田んぼのちょうど真ん中を細い道路が通っていた。
拓「いや、起きたら皆すでにかぶっとったで?」
光「じゃあ誰が…」
拓「…なあ…」
光「…ん?」
拓「何かおるで、あそこ…」
指差す方を見ると確かに道路の真ん中に“なにか”いる
光「…何…あれ」
2人は暗闇の中、恐る恐る徐々に近づいていった