潔白の雲を
指先で上手に裂いて
この庭に陽射しを注いで
次の朝まで眠りましょう
目覚めても覚醒できない
まるで私は眠姫
漆黒の満月で光合成する
碧い薔薇が
窓辺で息を殺している
直ぐ近くで
獣の声と
誰かの断末魔の声が重なる
純白の太陽が照らす朝
庭先に
大輪の紅い蜜薔薇が咲いた
彼の夢の中の世界
私は彼の記憶の住人
彼が屍と化すとき
私は覚醒する