体内の至る所にできた空洞の中で、風の音と、骨の軋む音が混ざり合って、虚しさを生み出す。 この空洞の埋め合わせは、今の僕の心に既存する愛では到底、間に合いはしないだろう。 それどころか、憎しみが、さらなる空洞化の一途を辿っていくのだ。 だから憎しみと隣り合わせの愛に柔らかなキスをしよう。 愛が憎しみを先行するまで… やがて愛で溢れ、憎しみが風化するまで… 世界の終わりを望んでしまったこの愚かな心が、煌めく銀狐の羽衣を纏うまで…
新着小説100作品 恋愛ミステリSFファンタジーホラーエッセイ日記ノンジャンル公募投稿作品アドベンチャー詩・短歌・俳句スポーツコメディ学園物その他管理人用