いつかの夏
私は、一枚の絵をもらった
それは、黒一色の丸い塊のようなものだった
それを書いた人は、「私」をかいたのだと言った
それは、まるで影のようで、
人の目には、私はこんな風に映るのだと思った
そして私は私は思ったのだった
自分の心の中の黒い部分を捨てようと
いつかの夏
私は、また絵をもらった
くれたのは、いつか、私を黒い影のようだといって描いた人だった
その絵には
黄色で描かれた、丸い塊があった
何を描いたのかと尋ねると
その人は言った
あなたを描いたのだと
そして、つけ加えてゆっくりとその人は言った
太陽のようだと
私は、何故か涙が止まらなかった