「おい、お前なにしてんだ!!」
先生が無理矢理抱き合っていた二人を引き剥がす
「何すんだテメェ!!」
隼人はキレだし、先生に殴りかかろうとするが
「やめなさい、大丈夫よ私はもうあなたの前から離れないから。また続きは夜でね、いつもの所で待ってるから」
頭を優しく撫で隼人の気を落ち着かせるリリィ。この騒ぎに他の先生、生徒が隼人の周りに集まりだした。
リリィの言うとおり隼人は先生に一つ頭を下げ謝った。
「おらっ、行くぞ隼人!」
後から来た要が隼人の服を引っ張り、校舎の中へ連れ込んだ。隼人は名残惜しい気持ちがのこり、目線でリリィを捜す
しかし既にリリィはこの場から去っていた
「おい隼人、お前あんな女が好きなのか!?」
「…あんな女って…
判んないのか!?あの匂いだよ、香り!!
要もわかっただろ?あれが俺を幸せにさせてくれるんだよ!!」
「…香り?何言ってんだ、あの女からなんか何も匂わなかったぞ。つーかあの女ヤバいよ。
所々服汚れてたけど…あれ血じゃないのか?しかも俺らが見てたら逃げるようにして帰ってったし…もしかしたらさっき放送で言ってた事件とかに関わってたりしてんじゃねーの?」
―………?
あの香りが判らない?少し離れた所でも十分判るような香りだったのに…それに血って…
俺には全然見えてなかった
―最近ご飯食べてないから…―\r
先日リリィが口をした言葉を思い出す。
彼女は一体何者なんだよ……
―続く―