ち「えっと…君は慶四郎くんやっけ???」
慶「……まあそんな感じ」
ち「そうやんなあ♪そうやと思ってん★」
ちひろも歯ブラシを取り出す
ち「じゃあ…君なんやな、
達也くんの弟。」
歯ブラシを口に突っ込んだまま慶太郎はちひろを見つめた
ち「やっぱり〜★」
慶「…知ってるん?達兄を」
ち「もちろん★有名やったもん!あの達也くんのドラム見た時は衝撃やったなあ」
慶「……」
ち「憧れやってん。“ワイルド・ワン”。だから…残念やったなあ」
慶「……」
ち「ほんとに達也くんのドラム凄いやんな!だから君も…あ、でも親ちゃうし…兄弟ではないのか」
慶「……」
慶太郎はうがいをし歯ブラシをしまうと、ちひろを睨んだ
ち「……??」
慶「…兄貴だよ。
達兄は俺の自慢の兄貴で、俺は達兄の自慢の弟や。
…覚えとけ」
慶太郎は静かに言い残し去ろうとした。
ち「わあーごめん。怒らせる気はなかってん!」
ちひろの声が追いかける。
慶「別に怒ってへん」
慶太郎は振り返り面倒くさそうに答えた
ち「ほんま?
…じゃあさ、今度絶対聞かせてよ」
慶「……」
ちひろの口元が微笑う
ち「君のドラム」