幼なじみ 第6話

ち⌒い  2010-01-04投稿
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まさか翔が
片思いをしてるなんて。

全然知らなかった。

もちろん、たった今
翔に片思いをしてる人が
いるって分かったのに
「翔に恋をした」なんて
言える訳なかった。

その相手が分からない
あたしとしては
「相手を知りたい」
という興味と
「知ったら傷つくかも」
という恐怖に駆られて
複雑な気持ちで
いっぱいだった。

「へ.へ-。そうなんだ。」

自分から聞いたくせに
あっけない事しか
言えないあたし。

それから2人で
しばらく沈黙した。

2.3分たった頃
翔はこんな事を
聞いてきた。

「...お前...は?」

「...え?」

「お前は...
好きな人...いる?」

こんな時に
聞くか普通???

あたしは心の中で
叫んだ。

あんただよ!!!!

でもあたしは
あえて答えた。

「ん-い.いないかなあ。」

そのほうが
翔の恋を応援できるし、
自分勝手な
この気持ちにも
バイバイできる。

「そ.そうなんだ...」

何だか悲しそうな翔。

このにごった空気を
何とかする為に
あたしはこう言った。

「あ.そうだ!今日勇人の
誕生日なんだけど-
放課後さ-
誕プレの買い物
付き合ってくれない???」

そしたら、急に
笑顔になって...

「おう!そうだったな!
もちろん付き合うぜ♪」

と言ってくれた。

「んぢやあ、放課後ね♪」

あたし達は
放課後行く事に決めた。

---放課後。

「翔くんと買い物デ-トか!積極的だね-い♪」

「ちゃ-んとあぴ-る
してくるんだゾ♪」

「お-い。美紗季いくぞ
んぢゃあな⌒♪」

「「ばいば-い♪」」

美帆と柚果に
冷やかされながら、
あたしは翔と
教室を出た。

「「ぅ゛げっ!」」

廊下に出ると
翔のファンクラブが
待ち構えていた。

「翔く-ん、私達と
一緒に帰らな-い??」

あたしは空気を読んで
こそこそ声で
翔に話かけた。

《ねぇ...》

《ん-?》

《ど-すんの?》

《ど-するって
言われてもなあ...》

《翔が何とかしてよ!!!》



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