「身分がない結婚…か」さつきは呟いた。 「いいね、未来は…私が生きてる世よりなんぼましか…」「源七郎君嫌いなの?」彩は問い掛けた。「好き、だけど…ただ武家の愛の無い結婚なんて…」 さつきの瞳には涙が溜っていた。「さつきちゃん…愛の無い結婚なんて言っちゃ駄目だよ!源七郎君、きっとさつきちゃんの事世界で1番愛しているはずだよ…だから…泣かないで」彩が説得したが、さつきは泣いていて何も喋らない。彩がまた切り出した。「未来だって…そう幸せな物じゃない。愛してないのに結婚する人はいっぱいいる。よく、玉の輿とかって言って女の人が金持ちの男の人に媚売ったりとか…どうかしてるよ」「そうなの…?」泣きじゃくりながらさつきは言った。「だから、こんな腐った世に比べると、さつきちゃんと源七郎君の結婚はホントの愛って感じ。二人がうらやましいよ…」「そうかなあ?何か元気になったみたい!」さつきの顔にま笑みが戻った。
「良かった!また話そ!あたしもう寝るね」「うん、おやすみ」
続く