運命への道

長沢蘭  2010-01-05投稿
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「ねえ!運命って本当に決まっているんだと思う?」
奈緒美はふと横でさっきからかなりのペースでビールを飲んでいる恵理に話しかけた。
恵理は中学からの同級生で現在某大手貿易会社勤務、俗に言うキャリアウーマンで気が強くおまけに酒も強い。ところが本人は結婚にはまるで興味がない。
結構美人なのにもったいないとつくづく思う。
「何よ急に!あんた35にもなってまだ運命の人が現れるなんて思ってないでしょうね」
「そうは思ってないけどだからと言って何かが変わるわけでもなく、もし運命が決まってるとしたらこんなハリのない人生だったのかと思うんだよね」
「あんたどこまで他力本願なのよ!そんなハリのない人生も自分で選んだんでしょうが」
「それに今だ現役で水商売やってんだからハリがないことないでしょ!
いっそ昼間の会社なんて辞めちゃいなさいよ、どうせバイトでしょ」
そう言って恵理はまたビールをまた口にはこんだ。
特別美人なわけではないが実年齢より若く見えたためダラダラと二足のわらじで生きることを選んでしまっていた。
正直早く引退したい。こんな自分に思いもよらない出来事が待っているとは予想もしていなかった。



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