MUSIC 2話

L  2006-08-15投稿
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PM7:27。ミツオは原musicというCDショップにいた。勿論Sex PistolsのCDを買うためである。しかし、さっきから洋楽の棚をずっと見ているのに全く見当たらない。一瞬諦めて他の店へ行こうと思ったその時、「ミッチ!」と後ろから声をかけられた。
振り向くとそこには中学の時に同じクラスだったカオリがいた。しかし、中学生の時とちがって髪も茶でピアスもしていてスッカリあか抜けた感じであった。 「ヤッパ、ミッチだ。久しぶり〜。」
あぁとミツオはあいづちをうつ。店でバイトをしているのか、カオリは店の制服を着ていた。
「何かお探しでしょうか?」カオリが店員口調で聞いてくる。
女の子の前でSexという単語はだしづらいのでミツオは「Pistolsのアルバム探してるんだけど・・・。」と聞いた。 それに対してカオリはクスッて笑い、反対側を指差しながら言った。「コッチは洋楽でもHip Hop系統だよ。Punkはあっち。」
その時初めてPunkという言葉を聞いたミツオだったが特に気にもとめなかった。
「サンキュー。」そういってミツオは反対側の棚へむかった。その棚にPistolsのアルバムが確かにあったにはあったのだがタイトルがKISS THISというベスト盤だったがミツオはとりあえず買うことにした。レジにいくとカオリがいた。CDのケースをだす。カオリはレジの奥から商品を探しながら話しかけてきた。「ミッチがPistols聴くなんて意外だわ〜。中学の時はガガガSPとかBUMPとか邦楽ばっか聴いてたじゃん。」
確かにミツオは今まで邦楽しか聴いたことがなかった。ミツオはカオリに今日の事を説明した。「ふ〜ん。その勝手にしやがれっていうCD。うちにもってくれば研磨するよ?ホントは500円だけど友達のよしみで初回はただでやったげる。」
うちという言葉を聞いて少し違和感を感じたミツオは聞いた。「うちってお前、この店お前んちなの?」
カオリはPistolsのCDをもってきつつ言った。「いや、ここばぁちゃんち。バイトがてら毎日手伝いきてんの。あ、CD2500円だけど2100円に負けとくね。」カオリはなれた手付きでレジを打っていく。この原musicもバンドを始めるキッカケになるのだが、それはまた今度の話。 〜続く〜

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