空を見上げた、雲一つない。
美井(みい)は空が好きだった。
空には聖(さとる)がいると信じてるからだ。
二年前、美井の彼氏の聖は事故で死んだ。
美井を守るため、美井の身代わりになって死んだ。
しかも、普通の事故ではなかった。 あきらかに美井を狙って起きた事故だった。
聖が死んだとき、美井は自殺しようと考えた。
しかし不思議なことがおこった。
美井が聖からもらったネックレスから聖の声が聞こえた。
いまは、何も聞こえないが、ダイヤモンドがちりばめられたネックレスを肌身はなさず美井は持っていた。
ある日、いつものように学校で授業を聞いていると、カウンセラーの日向 隼人(ひゅうが はやと)(29歳)に呼び出された。
授業が終わったあとカウンセラー室に行くと日向先生と…聖…がいた。
美井は自分の目を疑った。
しかし紛れもなく聖がいた。
「聖…」
美井が涙を流しながら抱きつこうとすると聖が急にに消えた。
「いやぁ〜、聖君を出すのにずいぶんとチカラを使うなぁ〜」
日向先生が少しズレ落ちたメガネをなおした。
「こ、これはどうゆうことですか…?」
「そのネックレスに聞いて見るといいよ。」
美井がネックレスを見てみるとダイヤモンドだったはずのところがラピズラピルにかわり美井の頭の中に聖の声が聞こえてきた。
「美井… ごめん…
つ づ く