僕は、今日はじめてこの学校にきた。
この学校は、赤ちゃん育児能力大学校というらしい。 なぜこの学校にきたかって?
愛がいるからさ。
卒業式の帰り道にわんわん泣いている愛をみつけたのさ。
段ボールにいれられて公園のベンチの下に捨てられていたんだ。
「入ってきていいわよ。」
僕の担任になる『舞与元 香(ふともと かおり)』先生が僕に合図した。
僕は教室にはいった。
教室は女屋敷状態だった。
男子は1人もいない。
だけど、女子がざっと20人ぐらいいた。
「皆さん、今日転入してきた 神河 真人(かみかわ しんと)君です仲良くしましょう。 さ、自己紹介して」
僕は、なるべく大きな声で自己紹介した。
自己紹介が終わると先生は空いてる席に案内した。
隣に座っている子はとても可愛いかった。
その子は、中沢 友華(なかざわ ゆか)となのった。
友華の背中には赤ちゃんがいた。 キャッキャッ騒いでいる。
下校時の時間になると友華が一緒に帰ろうと誘ってきた。
帰り道、友華はちょっと怒ったように聞いてきた。
「真人の赤ちゃんは? もしかしておいてきたの?」
「うん、おいてきたよ」
僕はなんともない顔で言った。
それいがいは、何も言わなかったが友華は真人の家までついてきた。
僕は何も言わずにドアを開けると、友華が入ってきた。
「赤ちゃんはどこ!? 赤ちゃんは!」
真人が指をさした。
友華が愛を抱き上げた。
友華は涙ぐんでいた。
真人が愛をのぞくと、愛は白くなっていた。