一目でその面構え・体つきにワクワクした
ほぉ
こんなヤツが大学に来るんだなあ…
と妙な感動を覚えた
新入生の大勢に対しての体育会系の無差別な勧誘が始まるなら
その野獣のような男から私は目が離せなくなった
まずラクビー部が
その野獣を勧誘しようと囲んだ
ラクビー部員は大柄だ
野獣はあからさまに
嫌悪感を表情に出し
その内に揉め事になった
野獣は大柄なラクビー部員達を表情も変えずに殴り倒しだした
新入生達も体育会系の勧誘者達もビックリして
ラクビー部員と野獣の周りは輪ができて空間がうまれた
ラグビー部員が三人程
血祭りになった位に
私は衝動にかられ
野獣の元に走っていた
背後から
野獣を倒し
正面から野獣の顔面を
蹴り上げた
蹴り上げた後に
野獣から少し距離をとった…
コイツは面白い
野獣の格闘能力に驚いた
蹴られる瞬間に自分から私の蹴り足に顔面を近づけてきたのだ
…激突する力の軽減を身体に染み付かせている喧嘩屋だ
この野獣に格闘をさせてみたい
純粋にそう思った
しかし
その純粋な思いは
怪物を作るキッカケになった…
〜続く〜