-翔Side-
「...あれか」
俺は静かに
カ-テンを開く。
そこには
案の定、美紗季が
眠っていた。
ベットの隣の
椅子に座って
美紗季を見つめる。
全然起きない。
「昔から...
よく寝るよな-...」
そう呟いて
美紗季の顔を
じ-っと眺めた。
すると...
肌に白い筋が
ほんのり残っていた。
「な.んで...?」
しばらく考える俺。
「っ...まさか!」
白い筋のワケに
気付いてしまった。
「さっきのが...原因か?」
いやさっきのが
原因なのは間違いない。
でもなんで...?
鈍い俺には分かんない。
そんな事を
考えていると...
「...んぅ...」
美紗季が声をあげた。
ドキッ
やばいやばいっ
俺はとっさに
ベットの脇に隠れた。
その後すぐに
美紗季は起きた。
「ん-あ.れ?
あたし寝てたんだ...」
1人で喋りだす。
「こんなんじゃ...
教室行けないよ...」
美紗季...
「あ.頭痛いっ。
今日は帰ろ-かな...
でも...翔とちゃんと
話すべきなんだよね?」
やっぱり俺が...
俺が美紗季を
傷つけたんだな...
ごめん。
俺は心の中で呟いた...
傷つけた理由を
必死に探す俺-。
その時...
ゴスッ!
動揺して俺は
ベットに頭をぶつけた。
や.やべぇっ!
もちろんこの音は
美紗季にも
しっかり聞こえていた。
「え?誰かいるの?」
美紗季は起き上がって
あたりを見回す。
そして
「...え、翔...?」
俺は呆気なく
気付かれてしまった。
「み、美紗季...!」
「なんで、いるの?」
「いや、え-っと...
小原から聞いたから...」
ほんとは俺が
直接小原から聞いた訳
ではなかった。
悪い言い方をすれば
盗み聞き。
でもこの状況では
こういうしかなかった。
「そ、そうなんだ...
わざわざありがとっ。」
「あ-うん。」
しばらく沈黙が続く。