今の中学での「いじめ」の傾向はわからないが
昭和の田舎での虐めは直接的すぎて変態的だった
直接暴力をふるい
そして人間の尊厳を地に落とす行為を他人にさせて
それを見て喜ぶという
虐める側は極度の変態
僕は中学に入学し
夜の活動の幅が増え
教室では毎日寝てるだった
虐めのメインは昼休み
学校の中心的存在の野球部が遠征の時に限り集団虐めは発生する
野球部の連中は僕の昔のチームメートで
僕と違い正義感が強く
虐める側も
体力に勝り
正義感の強い
野球部員の前では
あからさまに虐めを
行うことはなかった
しかし
その日は野球部は遠征…
虐める側は
昼休み待ち構えたように集団で一人を虐め始めた
まず虐められる側は「三沢君」としよう
虐める側の
リーダーは「本橋」とする
本橋は自分の力を誇示するため
自分の力で三沢君を
とことん惨めにしたかったようだ
まず三沢君に服を脱ぐように命じ
全裸の三沢君にワンちゃんの首輪をつけた
男が男を全裸にして喜ぶんだから
もうこの時点でかなりの変態なんだが…
行動はエスカレートしていく
本橋は三沢君を校舎のベランダに首輪をつけたまま出し
小便をワンちゃんの格好でするように命じた
さすがに
とまどう三沢君に集団で暴力をふるい始めた
この惨劇の最中でも
爆睡していた僕の元に
女子のリーダー格の岡崎(※「12の夜」参照)が寝ている僕の元に来た
「アンタ(僕)!本橋はやりすぎやから三沢を助けてやりぃな」
岡崎も虐められてる側を積極的に助けるようなヤツではないが
さすがにその日の
見るに耐えない虐めは
止めたかったようだ
僕も恥ずかしながら
中学時代は無関心派だったが
しかし校舎のベランダで全裸のまま暴力を受けている三沢君を見て
少しは怒りらしきものが沸いてきた
本橋・調子に乗りやがって…
※三沢君を助けたいという心理でなく調子に乗って目の前で暴走する本橋が許せなかった
おもむろに起きて
僕は校舎のベランダの
暴力現場に向かった
そしていきなり
ベランダで全裸になり自分自身で小便をした
〜続く〜