――男子部屋
波「せいちゃ〜ん」
波音が入り口から声をかけた。聖二、拓朗、猛の3人はそれぞれくつろいでいた。
聖「お、どうしたー?波音?」
波「体育館まで一緒に行こー」
聖「ほんの1分程度の距離やん。まあええけど」
猛「じゃあ俺も行く!」
波「あかん!タケはたくと2人で行きい!」
猛「え〜なんでー?」
波「行こ〜せえちゃん」
聖「う…うん…?」
波音は聖二の腕を引っ張り出て行った
拓「なんやお前、またケンカしたん?」
猛「してへんよ!せえちゃんずるい〜!」
――聖「なんか話でもあるんか?」
民宿から体育館までの短い距離を二人はとぼとぼ歩いていた
波「なあ、せえちゃん。」
聖「なんや?」
波「大丈夫かなあ…このバンド」
聖「え?…ああ、翼と美弥か?大丈夫やろー翼のワガママなんていつものことや…」
波「ちゃーうっ!そうじゃなくて」
聖「え?何??」
波「最近のバンドの雰囲気見てなんか変わったなあとか思わへん?」
聖「え〜?何が?」
波「はあ…もうええわ。言っとくけど」
波音はくるりと振り返った
波「せえちゃんだけやで?このバンド内で枠からはみ出てんの!」
聖二は一人残された