「カズ!W大合格おめでとう♪」
私はカズに抱きついた。
カズはW大にスポーツ推薦で合格を決めた。
「…あゆ、離して」
「え?」
「見てるから…」
周りを見渡すと、クラスの子達がじろじろと私とカズを見ていた。
その中には、なっちゃんもいた。
「ごめんねカズ。あんまり嬉しくて♪」
私はカズから離れて謝った。
「…違うよ。あゆは悪くない」
「ん?」
「あゆ、あんた私と一緒にいない方がいい」
「なんで?なんでそんなこと言うの?」
「…ちょっと、来て」
カズは私を屋上に連れていった。
「…あゆ、私のこと…聞いた?」
「同性愛の、こと?」
「…そう」
「カズはカズだよ。関係なくない?恋愛は自由だもん」
カズは優しく笑った。
「でも…あゆまでみんなから変な目で見られるのは耐えられない」
「そんなの…そんな目で見る人たちが変なんだよ」
「……」
「カズ、私は気にしないよ。カズは私の友達だもん。離れてなんて言われる方が寂しいよ」
「…ごめん」
カズは私の頭を優しくなでた。
続く