215年前―――…
当時、竜之介15歳。
竜之介はある神社で刀の練習をしていた時だった。奥の草むらから、ガサガサと音がした。
「なんだ?」
不思議に思った竜之介はそっと近づき、覗き込んだ。
「!!?」
そこには、銀色の耳と尻尾が生えた少年がいた。
それが竜之介とこあさの出逢いである。
こあさは動物を捕まえる罠に引っ掛かっていた。
「……うっ…」
足首が挟まっている。そこからは血が流れていた。
「大丈夫、今助けてやるから…」
竜之介は罠を解いてやった。こあさは激痛で礼を言う余裕はなかった。
竜之介はこあさを抱き抱え、ある屋敷につれていった。