そこに、２人組の高校生がやってきた。
谷田部光太は、元気と同じ１６歳。高校１年生。優しそうな顔が特徴。
田中正也は、光太の友達。髪の毛ツンツンで、少しチャラいイメージがある。
光太は、工場近くで倒れている少年を見かけた。
「ねぇ…あれ、どうしたんだろ？」
光太は、不安になった。
「ほっとけほっとけ。」
正也は、興味なさそうだ。「いや…。でもさ…。」
「おい光太。」
光太は正也の言うことも聞かず、ゆっくりと元気に近づいた。
「大丈夫ですか？」
「…すいません…。」
元気はすぐに立ち上がって、工場の中へ入っていった。
ただ立ち尽くしていた光太に、正也は「行こう」と促し、学校へと向かった。
ストーリー１
〜涙星〜
県立東洋高校。
１年６組。
「おい。光太どうしたんだよ。朝、あんな事するなんて。」
正也は、光太の行動にまだ驚いているようだ。
「だって…なんか…。」
「なんか…。何だよ？はっきり言えよ。」
「可哀相じゃん。」
正也の笑顔がピタッと止まった。
「だ…だよな…ってそうか！」
正也は無理して笑ったが、光太はあの人が気になって仕方がなかった。
「オレは、帰り道もう１回工場の前通ってみる。」
「分かった。オレも行くよ。」
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