アキん家に着くと、あたしは勝手に上がる。
アキの部屋の前で一呼吸。
「アキ…。入るよ…。」
恐る恐るドアを開ける。
アキは制服のまま、ベッドに横になってた。
「…なんだよ。勝手に入んなよ。」
こっちを見てくれないアキ。
なんだか…
悲しくなってきた…。
鼻を啜る音に気付いたのか、アキが急に起き上がり、あたしをガン見する。
「なっ…なんで泣いてるんだよ…?」
アキは慌ててあたしにティッシュを渡し…
「座れ。てゆうか、落ち着けっ。俺…なんか嫌な事言ったか?」
「なんか…悔しいっ!!」
あたしは鼻をかんだティッシュをアキにぶつける。
「なんだよっ!!八つ当たりかよっ!!」
「アキはいつもいつも…。なんでそうおちゃらけてんのよっ!!バカみたいっ!!」
「なんだとっ?!素直じゃない愛美がいけないんだろ〜がっ!!」
「あたしの何処が素直じゃないって言えるのよっ!!あたしは………アキが好き………。」
何言ってんだろ…。
あたし…
告っちゃってるし…。
たぶん
今までになく
素直なあたしが出た…。
「やっとかよ…。」
ため息をついてあたしのそばへ近づく。
「愛美がそう言ってくれるのを待ってた…。」
アキが凄く優しい顔をした…。
「俺はいつも冗談っぽく言うかもしれないけど…愛美の事をずっと考えてんだぜ…。もっと頼れよ。」
アキの手の温もりは
凄くすごく………
アタタカイ………。
「付き合ってくれるの…?」
アキの顔をじっと見つめて、あたしはギュッと抱きしめた。
「当たり前な事聞かないでくんない?決まってんじゃん♪」
笑顔で答えるアキ…。
その後………
あたしたちはどうなったか………。
それは………
笑顔でいられる
素直なあたしたち…
未来は…
神様だけが
知っている………。
ある愛の表し方
愛美&アキ 終わり