ある愛の表し方・2章 終

木村蜜実  2010-01-19投稿
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アキん家に着くと、あたしは勝手に上がる。

アキの部屋の前で一呼吸。

「アキ…。入るよ…。」
恐る恐るドアを開ける。

アキは制服のまま、ベッドに横になってた。

「…なんだよ。勝手に入んなよ。」
こっちを見てくれないアキ。

なんだか…
悲しくなってきた…。

鼻を啜る音に気付いたのか、アキが急に起き上がり、あたしをガン見する。

「なっ…なんで泣いてるんだよ…?」
アキは慌ててあたしにティッシュを渡し…

「座れ。てゆうか、落ち着けっ。俺…なんか嫌な事言ったか?」

「なんか…悔しいっ!!」
あたしは鼻をかんだティッシュをアキにぶつける。

「なんだよっ!!八つ当たりかよっ!!」

「アキはいつもいつも…。なんでそうおちゃらけてんのよっ!!バカみたいっ!!」

「なんだとっ?!素直じゃない愛美がいけないんだろ〜がっ!!」

「あたしの何処が素直じゃないって言えるのよっ!!あたしは………アキが好き………。」
何言ってんだろ…。

あたし…
告っちゃってるし…。

たぶん
今までになく
素直なあたしが出た…。

「やっとかよ…。」
ため息をついてあたしのそばへ近づく。

「愛美がそう言ってくれるのを待ってた…。」
アキが凄く優しい顔をした…。

「俺はいつも冗談っぽく言うかもしれないけど…愛美の事をずっと考えてんだぜ…。もっと頼れよ。」
アキの手の温もりは
凄くすごく………

アタタカイ………。

「付き合ってくれるの…?」
アキの顔をじっと見つめて、あたしはギュッと抱きしめた。

「当たり前な事聞かないでくんない?決まってんじゃん♪」
笑顔で答えるアキ…。








その後………

あたしたちはどうなったか………。

それは………

笑顔でいられる
素直なあたしたち…

未来は…

神様だけが
知っている………。







ある愛の表し方
愛美&アキ 終わり

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