雪で埋もれた国境を
僕らは越えるのをためらった。
その先に待ち受ける未来が
抽象画のように無形で
背中を押す風さえも止んでしまい
その場で足踏みをして
後ろを振り返り
目に映る見慣れた故郷の風景に
嫌気がさした。
未来はすぐそこで
でも少し背伸びをしなければ届かなくて
何度も何度も足踏みして
今僕らは前に進む。
この先、戻れずとも
もう残すものはなにもないのだから…