D‐GON ?

shin.ne  2010-01-23投稿
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光の中から現れたのは、ローブを身に纏った一人の男だった。

聖職者が着る法衣のようなローブで、それはフードが付いており、その時は目深に被っていたために顔は見えずにいた。


「誰だ、君たちは」


ローブを着た男がリュート達に向かって言った。
しかしリュート達は警戒しているのか、無言でただ睨みつけるだけだった。


「ひょっとしたら君たちは、イルザリアンの生徒たちか?」

「え?」

ローブを着た男が少し柔らかめな言葉だったためか、一番後ろにいたオヨが前に出て質問をした。


「はい。僕たちはイルザリアンの生徒です。あなたもユーリッドの人ですか?こんな所で何を?」

ローブの男も安心したのか、はぁー、と溜め息を吐いて。
「やっぱりそうか、学校の制服を着ているからそうじゃないかと思った。なぜここにいるか?ここがどこか知っているだろう。危険がないか見張ったり、君たちみたいに勝手に入ってくる者がいないか、森の外から監視してるんだよ。」


「そ、そうなんですか」


辺りから光が消え、再び森の中は闇に包まれた。

「それで?ここで何をしてたんだ?」

「いやぁ、それはですね」

気まずくなり困ったオヨは、リュートの方を見て助けを求めた。
しかしオヨとは違い、まだこの男をリュートは信用してはいなかった。


「森を監視していたんですか?」

リュートはまっすぐローブの男を見ていた。

「ああ、そうだが。」


「嘘だ。」


「嘘?嘘って何がだ。」


「あなた、さっき森の外から監視していると言っていた。ならなぜ森の中から現れたんですか?来る方向がおかしい。」


男は少しの沈黙の後、その顔に不敵な笑みを浮かべていた。



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