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『黒澤ァ!!何だその髪の色は!』
後ろの校門の方から、生活指導の中村の怒鳴り声が聞こえた。
あたしと真希は思わず後ろを振り返る。
と、そこには何と、金髪に赤いメッシュを入れた派手な男が立っていた。
服装は、腰パン、上も下もダボダボの服を着ている。
『……てかあれ…隼人じゃん………?』
真希があっけにとられた様にあたしに言う。
『姫依ィ〜隼人の髪スゲくね?(笑)ねえ??』
あたしは、真希が少しうざったい。
「…真希さ、何であたしにンな事言うワケ?」
あたしは一度立ち止まって真希を睨みながらそう言い放った。
『………え…だって…中坊の頃、姫依、隼人と仲良かったじゃん…』
―真希は気まずそうにあたしにそう言う。
「あたしさ、言ったよね?隼人の話をあたしの前ですんなって。」
あたしはもう一度真希を睨むと、再び歩み出した。
………黒澤隼人(クロサワ ハヤト)は、あたしと真希と中学の頃の男友達。
…あたしの、初めての彼氏だった男。
…………大好きだった男。