守の腕にはあの不思議な人物から貰った盾が装備されていた。
「貴方も・・・・それサンタさんから貰ったの?」
・・・・貴方も?
守はこくんと頷いた。
「盾・・・・ね・・・・まぁ私は誰であろうとこの斧で一番になるの・・・・」
ガキィィン
いきなり斧で守に向かって振り下ろしたが、何とか盾で守った。
食いしばってた歯の筋肉をほぐし、彼女に向かって叫んだ。
「なっ・・・なんでこんな事するのさ!!!!人を殺してまで願いを叶えて貰うなんて間違ってる!!!!それに親や友達だって絶対に悲しむだろ!!」
「親・・・・」
少し場が何も聞こえなくなる位に静かになると・・・・
「私は・・・・私は親や友達と言える人なんて居ない!!!!!!!」
少女の声は辺り一面に広がった。
「あの・・・・あの父親のせいで・・・・私の人生は狂ったんだ!!!!」
一旦守から距離をとると、構えてた斧をアスファルトに突き刺し、守に向かって語るように話し出した。
「貴方・・・・虐待・・・・受けたこと無いわよねぇ・・・・私は・・・・母さんが死んでから・・・・父さんはおかしくなった・・・・そして毎日暴力の嵐・・・・もう・・・・」
「こんな思いしたくない!!!!」
少女は涙を流しながらアスファルトに突き刺した斧を再び手に取り、攻撃の構えをする。
「親戚も!!!!先生も!!!!誰一人も助けてくれなかった!!!!・・・・友達だって私から離れていった・・・・」
「だから!!!!」
少女は走り出す
「このゲームで一番になって、人生をやり直す!!!!」
ガキィィィン
少女の一念を乗せた攻撃が守の盾に響き渡った。