琢「ありがとうございました」
猛「見てや!あの自信満々の表情〜!」
波「む〜」
聖「やっぱ…やめよう」
猛「はあ!?」
聖「俺らの演奏なんて…」
翼「せいちゃん、例えば学校の成績表とかテストの点やったら比べられるで?でも音楽を数字にはできひん。しかも俺らは演奏する曲もちゃうし、やってることもちゃう。確かに技術はあいつらの方が優れてるかもしれん。でも俺らは…音楽は技術だけが大事なんやないってこと、証明してやれるやろ?!」
拓「せえちゃんも言うてたやん。これは勝ち負け決めるためとちゃう。おんのは“客”で“審査員”とちゃうで?」
美「聖二?」
聖「…分かった」
琢「何やってんの?」
翼「別にい〜!!」
ち「慶四郎〜」
慶「?」
ち「ドラム貸してもらえたのはすっごく助かってんけど…あのドラム、もう変えた方がよくないー?」
慶「…。」
ち「スタンドとかももう…」
慶「達兄のやから。」
ち「え?」
慶「達兄が使ってたドラムやから。」
ち「そうなん!?」
慶「この前言ってこと、叶えたるわ」
ち「…?」
慶「あのボロいドラムで、どれだけいい音出せんのか、聞かせたる。
ちゃんと聞いとけ」