学校が一緒でバイトも一緒…なのに連絡先を知らない私。また不安がだんだんと募っていく
彼は麻衣ちゃんとすごく楽しそうに笑ってる…こんな顔するんだ…そいや笑ったとこあんま見た事ない…一緒にもいないけど
はっ!まさか冗談で告白されて…!?
なんだか悲しくも虚しくもなってきた私は彼の教室を後にした。
学校一緒なのは後から知ったんだけど私がバイトへ後から入り、指導してくれる立場となったのが彼だった。
イタリアンの店内。白い服に黒いパンツ。そして黒サロン…プラスあの笑顔がタマラナイ!!ってお客様から好評だった。
でも私にはすごく厳しくてむっちゃ怖くて…正直嫌われてると思ったから告白された時はびっくりしたっけ…あの時も実は怖かった…
そんな事を思い返しつつ自分のロッカー側の教室入口の端に体育座り…はぁこんな自分やだ
伏せていると
『ねぇ…あいつの教室ってどこ!?』
反対の入口から声。びっくりして顔をあげる。声の主は『若林透』私の彼。でも彼からは死角となっているからか気付いていない。
えっ私を探してくれているの??
ちょっと嬉しくなる。
『はぁ!?なんで何も知らないの!?鈴香はここのクラス!』
いつの間にか戻って来ていた麻衣ちゃんが呆れたように返す
ご…ごもっともです…クラスさえ知ってもらってなかったんだ…とさっきの嬉しい気持ちはどこへやら。
彼は教室へ入って来た
『へぇお前らの教室ってこうなってんだ〜』
またあの笑顔。やわらかく笑い、麻衣ちゃんとロッカーの上壁の掲示物を見ている。
かっこいいなぁ〜パーマかけてんのかな?ふんわりとした茶色がかった髪に昼の日差しが当たって…思わず見とれてしまう
そりゃそうだよね〜学校でもかなりもてるらしく女の子で仲良くない人はいないという噂がある位で…あっ麻衣ちゃんは彼氏ちゃんといるから心配とかしてないんだけど…
とか思いをまた巡らせていると彼が私を見ていた。
『おいっ』
ビクッとする私。あごでこっちへこいと指示される…こっこわい
あの時詰め寄られて怖くて思わず頷いちゃったけど、その後に顔を赤くして笑ってくれた彼に見とれたのも事実で。麻衣ちゃんに好きになっていきたいって話した事もあったけど今は怖い。