?絵の無い絵本

亜樹  2006-08-17投稿
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寒い北国に、可愛い子狐が産声をあげました。
お父さん狐は、子供と妻の為に、吹雪の晩に狩に行きました。

何時まで経っても、お父さん狐は帰りません。

お母さん狐は、優しく子供狐に伝えます。

「坊や、一人でこの穴から出てはいけませんよ。頑張って待っていてね。」

お母さん狐は子狐に、そう言い残すと、巣穴から出て行きました。

「お腹が空いたよぉ〜」
子狐は、泣きました。
寂しさの余り、土を舐めて…

深い深い眠りに着きました。

やがて、春が来て雪を消し去り、子狐も、外に出たいと思いました。

「あっ、お母さん〜」

子狐は、お母さん狐を目にすると、飛び付いて行きました。

周りには、たくさんの花が咲き乱れて、幸せな気分にさせてくれます。

父狐は熊に殺された事を、母狐から聞きました。

悲しく無いのよ。
母狐は言いました。

子狐は、巣穴の中で、随分前に餓死していました。

暫くして、父狐も一緒に成り、家族3匹楽しく、永遠に暮らしたそうでございます。



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