クリスタルクラッシュ1―?

いっと  2010-02-02投稿
閲覧数[604] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「え…?」
「お前さんも知っての通り、今は種まきの時期だ。この時期にそれをやっておかないと、夏の収穫期に間に合わない。だから依頼主は困っていたんだよなぁ」
「う…」
ワイズの言葉に、ザックは顔をひきつらせた。
「…という訳だ。どうする?この依頼」
ワイズはザックの持っている紙を指差しながら、尋ねた。
「むう…」
ザックは眉間にしわを寄せながらしばらく悩んでいたが、やがて顔を上げて、
「わかりました。この依頼を請けます」
と、承諾した。
「よし!交渉成立だな。その紙を貸してくれ」
ワイズはザックから渡された紙に自らのサインをして、もう一つ別に同じ内容が書かれた紙にもサインをした。
「これは賞金引き換え用の紙だから大事に持っていろよ。依頼が果たされたという依頼者本人からのサインをしてもらう事も忘れるな」
「はい」
ザックは小さく頷いた。
「賞金引き換えは俺の店で行っている。だから依頼が終了して本人のサインをもらったら、またこっちに来い」
ワイズは一呼吸置いて、
「賞金引き換え期間は三カ月。それを過ぎたら賞金引き換えはできなくなるぞ。注意しろよ」
と、説明した。
「わかりました」
ザックは少し緊張した面持ちで、頷いた。
「エリム村がどこにあるかわかるか?」
「…いえ、わからないです」
「なら方向だけでも紙に書いやるよ」
ワイズは仕方ないなあ、といった表情で、紙に方向や目印を書いて、ザックに渡した。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 いっと 」さんの小説

もっと見る

ファンタジーの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ