しばらく談笑した後、父さんが
「怒られそうだが良いもの見せてやる」
と言い部屋を出る事5分。
その良いものというのは
「アルバム」
だった。
「生後半年」「初めてのハイハイ」「入園式」・・
たくさんの項目があり、アルバムの8割は見た事のない笑顔で飾られてた。
隣に居ない娘を自慢する父親。俺は友美が本当に愛されてるんだって実感した。
ひとしきり見たあとでもう一度見せてもらった。
最初のページをめくったら友美への両親からの言葉が記されてた。
「友達にいっぱい囲まれて誰よりも美しい人になって欲しくて名付けたんだよ。〜中略〜。健康に育ってください。父より」
「あなたの産声を聞いた瞬間、お母さんも泣きました。友美ちゃんが無事に生まれてきて本当に幸せです。〜中略〜。あなたの母親になれて幸せです。ありがとうね。」
俺は涙を抑えるのに必死になった。そんな俺に気付いたのか、父さんがそっと箱ティッシュをくれた。
顔をあげると父さんも泣いてた。一緒に泣いた。
もちろん母さんも・・
「泣いてる場合じゃないでしょ(笑)明日は朝早く起きなきゃいけないからもう寝ましょ?淳くんも早く寝なさい?」