精神病

ゾン  2010-02-04投稿
閲覧数[1028] 良い投票[0] 悪い投票[0]

私はとある精神病院で働いている。ここでは誰もが病んでいる…

どんなに介護しても数日後には記憶を無くす患者や、壁に向かって独り言を言う少年、いつも穏やかだが突然暴れだす人

それらはすぐ慣れる

ここで働いていると、度々それ以上な不気味な体験をする

56号室の由美ちゃん
彼女は産まれつき声が出ない病気の寝たきりの少女。
ある夜勤の時、由美ちゃんの部屋から話声が聞こえて来た

次の日の昼休みに、他の看護婦とその事を話したら、他の看護婦も深夜に時々聞こえると…

そして必ず次の日には患者が亡くなる

それは看護婦の間で噂になり、それから2回も同じ事が起こった

そして、私の夜勤の日
いつもの様に暗い廊下を歩いていると

話声が聞こえた…
それは奥の病室からだ

その声が聞こえる場所は
やはり、56号室…

私は周りにバレないように懐中電灯を消して、扉を覗いた

いつも通りの部屋…
音を立てずに中へ進むと突然人の声が…

それは由美ちゃんのベッドからだ
微かに見えるカーテンの隙間から覗くと

由美ちゃんが上半身を起こして天井見上げて何か喋っている…

私も天井を見るが、そこには何もない…

その瞬間、あろうことか懐中電灯を落として、物音をたててしまった!?

それと同時に、由美ちゃんの首がゆっくりとこちらを向き目があった…

彼女の顔は、人間の顔とは思えない程恐ろしい形相だ

由美ちゃんの口がゆっくり動きだす




私は気を失った…

翌日、目が覚めた時には病院のベッドだった
同僚が隣で看病してくれている

まだ体が動かない、何故か声も出ない…

同僚は部屋を出る時に私に言った

「由美ちゃん、また来るね♪」

えっ!?由美ちゃん?
何言ってるの…?

辛うじて動く首で辺りを見渡す、窓に自分の姿が写る…

そこには、いつもの自分(精神病)の由美が写っていた…

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ゾン 」さんの小説

もっと見る

ホラーの新着小説

もっと見る

[PR]
憧れのモデル体型
2800円で可能!?


▲ページトップ