踏み板・ロープ

兼古 朝知  2010-02-04投稿
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俺は、友人と
キャンプに行った。

テントを張ってから
はじめは自然を
満喫していたが、
そのうち飽きた俺は、
テントの目の前にある
林を抜けてみた。
そこには長い長い
吊り橋があった。

ギィギィと鳴りながら
揺れる吊り橋のスリルを
楽しみながら、俺は
一歩、また一歩と
足を前に進めた。

――と。

激しい音をたてながら、
踏み板が外れ、
俺は転落した...が、
転落防止用の
ネットのおかげで、
最悪の事態は免れた。

余程 無様な
悲鳴をあげたらしい。
友人が息を切らして
やって来た。

友人に
引っ張り上げられ、
俺は安堵の溜め息を
ついて言った。

「…死ぬかと思った」

「大丈夫かよ?まったく、ロープくらい管理しとけって話だよな」

「あぁ…」

友人の言葉を半ば
聞き流しながら
俺は返事をする。

――聞き流した直後、おかしな点に気づく。

俺は
「踏み板が外れて」
転落した...。
だが友人は迷いなく
「ロープ」を指摘した。

俺は恐る恐る
ロープに目を向ける。

ロープには、明らかに
人為的につけられたで
あろう傷が残されていた。

何故 友人はあっさり
ロープの異変を
指摘したか?


…推測できるといえば…

まさか こいつは…
こいつは、俺を…


「うっ…ぅわあぁぁああぁあぁぁあぁああ!!」

今度こそ
無様な悲鳴をあげ、
俺はキャンプ場から
逃げ出した。







※アレ?コレはホラー??
  ( ̄‐ ̄;)



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