じいちゃんが病院に運ばれて二時間が経っていた。
私は一緒に病院に行き、手術室の前で母と待っている。
桜の入院している病院だったので、桜は美由紀さんと部屋に戻っていたが、私は終わるのをずっと待っていた。
じいちゃんが無理矢理家で生活していた事を、この時初めて知らされた。
入院する事が大嫌いだったらしく、父も母も悩んでいる事など私には教えられていなかった。
時々、桜と美由紀さんは来てくれだが、桜の身体を思いすぐに部屋まで送ってあげる。
「まだ、終わらないの?」「桜は自分の事を考えて。ちゃんと元気になんないと、じいちゃんに怒鳴られちゃうよ?」
泣きそうな桜を抱き締めて言った。
そして、手術室のランプが消えて、先生達や看護婦さん達が出てくると、
「手遅れでした。一日もないでしょう」
冷たく言い残して行ってしまった。
私はじいちゃんの所に行くと、意識が残っているか分からない目で、私を見る姿があった。
「や……まと………元気か?」
「俺は元気だよ。じいちゃんこそ、早く元気になってまた桜を撮ってあげてよ」
桜の木の下で写真を撮っている思い出を話した。