〜♪〜♪
拓海「あ!」
拓海の携帯が鳴った。
きっと彼女だ。
薫「誰ですかぁ〜?」
拓海「めぐみだよ」
薫「へぇ……」
木村めぐみ。
こいつの彼女で、銀座歌舞伎町にある「セレブ」の現キャバ嬢である。
可愛くないし、美人でもないし。
強調性もない。
拓海「あ…もう帰らなきゃ…」
薫「めぐみさん、もう上がりなんですか?」
拓海「うん。そうみたい…あと、もう閉店みたいだし?」
薫「また来てくださいね★」
拓海「ああ、じゃお会計♪」
薫「ありがとうございました〜」
……終わった。
あいつと居ると、疲れるんだよね〜。
慎「薫!帰るべー」
薫「ちょっと〜…私も疲れてるの!気遣ってくれても良くない?」
慎「…先行くよ?」
薫「ひどっ!!」
慎「嘘、嘘(笑)待ってるから」
薫「もう…」
加山 慎。
私の幼なじみで、『お遊び倶楽部』のバイト。
彼女は無し。
慎「鍵は?」
薫「自分の無いのー?」
慎「出すの面倒」
薫「しゃーないなぁ」
─私達、訳であり同棲中なんです。
私の父親が、私を一人暮らしをさせるのは心配だから『慎と暮らせ』って言ったのが始まり。