そこは誰も寄り付かない森だった。
空気が薄く灰色がかった霧で視界が開けない。
森に行った者はみんな帰ってこない。その森の中に…先に…なにがあるのかは誰も知らない。
だが一つだけ。
とても甲高く美しい歌声が森を抜けて村まで夜通し響き渡る。
この森を人々は『聖歌の森』と呼んだ。
〜仮想1994年 ジェム村〜
行きたくない、行かなきゃいけない、行きたくない、行かなきゃいけない……………。
ルネ「行かなきゃいけない!?」
やだ絶対嫌だ!!!!
行ったら確実に帰って来れない。
ルネ「でも…」
行くしか無いんだ。
私がかせられた使命。
行かなきゃいけないんだ。
村長「いいか…歌が聞こえても引き寄せられてはいけないよ。そのまま帰れなくなるからね。」
村長は目が赤かった。
母様は目が赤くなり、顔がパンパンになっていた。
母様「気をつけるんだよ。もし父さんとワイズリーがいたらよろしく伝えて…。」
コクンと頷くと私は大きな深呼吸をし、森へ…向かった。
持ち物は古着に食料、水、銅の刀、薬、包帯…。
悪いヤツが父様と兄様を消したんだ。
私がそいつを仕留める。
と、その時。
〜♪
歌声…が………聞こえる……………………。
?「マー」
マー????
?「シー」
???
?「マー」
?「ロォー!!!!!!!!」
ルネ「っ!!!誰だ貴様!!!」
?「はわわわわっ………マシ……マ…ロゥ…。」
マシマロ??
名前か?
ルネ「貴様…マシマロとゆうのか?」
マシマロ「そぅでぃすなるよーう♪」
歌声の様な声だ…
マシマロ…コイツが悪いヤツ…?
続く