消えそうな世界
それは私だけ
ガラスにうつった世界は
悲しいほど綺麗で
羨むほど楽しそう
私はこっちで一人
ガラスにしがみつく水滴を
指でそっとすくう
触れようと接吻しようと抱きしめようとするとどこかにいなくなる
思い返せばいい思い出ばかりで悲しい今がもっとつらくなるばかり
きっと君はあっちの世界で私より好きな人ができて私より愛してると言って大切に抱きしめるのだろうな
私から離れたのにね
まだこびりついてるキモチ
涙 怒り 妬み 悲しみ 懐かしさ 寂しさ
愛おしいキモチ
すべてがこみあげる
衝動的に私はガラスを割った
これでもうむこうの世界はみえない
どんなに美しい風景や妬ましいくらい楽しい風景をみることはない
私の悲しみはとまるはず
むこうにいる君はもうみえない
………忘れられる
はず……だった
今まで以上に悲しいキモチがこみあげる
声なんてでてるかわからない
ただおもい浮かぶのは君との楽しい思い出
私を傷つけた君はいなかった
なんでこんなに思い出はうつくしく私をかなしませるのだろう
割れたガラス
くやしいけど戻そうとした
わかってた
もどらないことなんて
またあの景色をみるなんて馬鹿なことかんがえちゃだめだって
君ともどることはないって
あの時…私が別れをいった時からしってた
ただ涙
いつか…私の心が癒えることを信じて
ほんとは願ってもない君と誰かの幸せを祈って
私は今日もひとり
未来をまっている
割れたガラスは悲しいほど綺麗だった