あたしはホンモノの馬鹿だ…
あたしのバカあたしのバカ……
あたし、今何やってんだ…
―*―*―*―*―\r
―あたしが殴った反動で、ガターンと倒れる隼人の体。
その体が当たって同時に倒れる机と椅子…
クラスの女子は「キャアァァー!!!」と甲高い声をあげる。
男子は「と…止めに入らなくては…」と言った感じだろうか?
真希は呆然とあたしと隼人を見ている。
……あたし、何やってんだよ。
「っ…何すんだよ…」
隼人は口元にできた傷を親指で拭いながらそう呟く。
「だっ……ご、ごめん!!…………」
あたしは思わず隼人に駆け寄って、絆創膏を手渡す。
「…自分が殴ったクセに心配すんじゃねーよ……」
―隼人は『…痛ってー』と呟きながらそう言う。
…………微かに口元が、
笑っている…??
「ま、まじごめん…皆も……」
あたしはそう言いながら倒れた机を片付ける。馬鹿みたい…。
「隼人…ごめん…あの……」
―よく考えるとあたしはあの時相当パニくってたと思う。
でも、そんなあたしの思考が完全に停止したのは、
「は?許すわけねーじゃん。」
…隼人があたしの手を握って、ニヤリと笑った瞬間だった。