ユニゾンハーツ17−6

ラスティ  2010-02-16投稿
閲覧数[368] 良い投票[0] 悪い投票[0]


柚姫
「恐怖……?」

裕也
「ああ………。
初めは、どんな刀か期待して見ていたんだが……見ているうちに怖くなってきたんだ。

あれで、もし人を切ったらと思ったら…な」

その裕也の身体は、少し震えていた。

ヒビキ
『で……あんたは、どうしたいの?』

裕也
「……俺は、水無月の元弟子としてあの刀、獄炎を始末する」

柚姫
「私も……!
手伝います……!」

柚姫はその場に立ち上がり、裕也を見て言った。

裕也
「いいのか?」

柚姫
「私も水無月家の人間です……
覚悟はあります……!!」

裕也
「わかった」

裕也は、そう言うと少し微笑んでいた。

裕也
「あっ…そうだ。
今、話したことは他の奴らには黙っとてくれ。
特に奈々には、な」

達也
「えっ?なんで?」

裕也
「いいから。
言う通りにしろ」

達也
「……わかったよ」

僕がそう言うと裕也は立ち上がり時計を見た。

裕也
「そろそろ夕飯の支度をしに行くか」

柚姫
「そうですね」

そう言うと柚姫も立ち上がった。
僕たちも立ち上がり部屋から出た。

キッチンに向かいながら僕はヒビキと話していた。

ヒビキ
『どう思う?』

達也
(なにが?)

ヒビキ
『だから裕也がなんで井隅さんたちに言うなって言ったこと!!』

……確かにおかしな話だ。
なんで奈々さんに話さないんだ?

達也
(まぁ、確かにおかしいよね)

ヒビキ
『でしょ……裕也、まだ何かを隠してると思う』

達也
(井隅さんに言えないことを?)

ヒビキ
『確信はないけど……そんな気がする』

僕は、前を歩いている裕也を見た。
何かを隠している……ヒビキの言ったことが若干、心の中に引っ掛かっていた。


そんなこんなでキッチンに来た僕たちは、冷蔵庫にあった食材を使ってカレーを作った。

夕食の時間になり、奈々さん達が食堂に入って来た。
程なくして食事が始まったがみんな、黙々とカレーを口に運んでいた。

会話がない………。

そして食べ終わった者は、すぐに食堂を出ていた。


しかし数時間後に起こる事を僕たちは、知るよしもなかった。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ラスティ 」さんの小説

もっと見る

ファンタジーの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ