「ねぇ?悠紀〜最近あかつ先輩とはどうなの?」
『どうって?』
「なんか進展は?」
『進展もなにもあかつ先輩には彼女がいるんです。』
「知ってるけど〜」
そう。あかつ先輩には彼女がいる。
彼女の名前は羽賀 由希
あかつ先輩の1個上だからもう日野学園は卒業している。
でも毎日と言っていいほど日野学の吹部に遊びに来ている。
もちろんあかつ先輩に会いに来てるだけだけど…
背が小さくて、髪はストレートで長く大人っぽい黒。目がぱっちり大きくて、直視できないかんじ。
私は由希先輩苦手。
『メールとかやっぱ恥ずかしいし…なんか部活のこと以外で送るのって場違いな感じじゃん?』
「そうだねぇ…」
「真剣な話?」
『わっ!ビックリさせないでくださいよ!!』
「ごめんごめんなんか悠紀怖い顔してた〜
亜紀ちゃんも。」
『なんで那智先輩ここにいるんですか?』
「おやつ持ってくってメールしたよ?」
『え?あっ!気付かなかった…』
カバンにしまっておいた携帯を取りだし開いてみると、メールが1件入っていた。
「シカトする子にはおやつあげません!亜紀ちゃん二人で食べよ〜」
『えっ!ずるいずるい〜私も食べる!』
「悠紀は子供だな〜」
『失礼な!1つしか変わらないでしょ!?』
「俺にとったら悠紀は可愛い妹なんだよ。」
那智先輩はそう言うと私の頭をクシャッと撫でた。
ホラまた少しずつ下へ下へ未来は動き始めてる。