『なんか…ほのかとあかつ先輩楽しそうに喋ってるね…』
音楽室に入ってすぐに目に飛込んできた。
ピアノの所で楽しそうに喋るほのかとあかつ先輩。恵梨もいる…
なんで?
そのために30分も前から音楽室にいたの?
分からないよ。ほのか…
なに考えてるの?
「悠紀?」
『ん?』
「黙っててごめん…
ほのか…今日あかつ先輩にアド聞くって言ってた。」
『え…?』
何でよ…
なんで?
もうあかつ先輩のアドいらないって言ってたのに…
嘘だったの?
「悠紀には秘密にしててって言われたんだ…」
『うん…そっか。
いいんだ。別に…ほのかには彼氏がいるんだし。』
そうだよ。ほのかには彼氏がいるんだし。あかつ先輩をどうとかないよね。
「悠紀…無理してない?」
『してないよ!』
「ゆ〜うき〜」
『お〜ほのか…おかえり〜』
「えへへ〜」
ほのか…あかつ先輩にアド聞いたこと私には言わないつもりなんだね。
別に…いいけど。
「聞いてくださ〜い!」
部長の木実先輩が黒板の前に立って手をパンパン叩きながら叫んだ。
一瞬でみんな話をやめて木実先輩に注目する。
「今日の部活はミーティングになりました。
コンクールについて各パートで話し合ってください。」
『やっぱりミーティングなんだ…』
ねぇ?私はほのかから本当のこと言ってくれるの待ってるからね。
待ってるから。