理解室へと足を運ぶ途中、冬夜は心にグチグチと文句を言われ続けた。
「そんなに喧嘩したいならしてもいいけど、俺の前ではしないでって言ってるでしょーが」
「あっちが先にいちゃもんつけてきたんだろーが」
「無視しなよあんなの。まったく、巻き込まれるのだけはごめんだからね!」
「はいはいすみませんでしたー」
「…いおりんに言い付けてやる」
「はいすみませんでしたいやホント、マジで」
「嘘と書いてマジと読む」
「読まねーよ!」
「冬夜と書いてアホと読む」
「てめっ」
「今度は絶対いおりんに言うから。この前みたいに全治二週間じゃ済まないかもね〜?」
ニヤリ、と口端を上げて笑う心に冬夜は殺意を覚えた。