いつかまた…

夕陽  2010-02-20投稿
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僕は僕の生きている時間や場所も、どうって事のなかった。

あの日が来るまでは。


「ね、きっと出会った事あるよね」


あの言葉。。

どこかで聞いた事のある。

耳に心地良かった。


いつ出会ったのだろう。

夢の国、お伽話を解釈するかのようだ。


ふと街を歩くと、視線を感じるが誰もいない。


背中をポンと叩かれ、振り向くとそこに、いた。

「私の名前知ってる?


なんで、初対面でいきなり質問か。。

昔、一緒に過ごしていた友人にも似ていたが、聞いてみる。

ぷいと怒らせてしまった。


「でも、しょうがないわ」彼女は言った。

何がしょうがないんだ!


彼女は、時空間の人間で、僕にメッセージを送ってたというのだ。

あぁ、このせちがらい世の中にも、ホワーンとした話しをしてくるのやら。

僕は冬の寒さも関係なく、道端に座った。

隣には例の彼女。

とりあえず、聞いてみる。

「名前は?」
「ジュリア」

「なんで僕について来る?」
「あなたとなら何かわかるかなぁって」

「分かるわけないだろ。オレはなぁ!」

彼女は手で制止。


しかたなく、行動を共にした。

彼女のわがまま気ままには大変だが、なんだか懐かしさや、親しみがあった。
それから、どのくらい経っただろう。

ジュリアと過ごして行く日は楽しくもあるが、結構大変だ。

「君は、本当はジュリアス大王なんじゃない(笑)」
なんて会話。

ばっかじゃない!と跳ね上げる手。

僕は勇気振り絞った。
「君は、ジュリアは僕の夢の目覚めるほんの少し前に現れるよな」


彼女は下をうつむき、コクリと首を縦に動かした。
涙が溢れていた。

ジエンドが迫る様な。

人には聞いてはならない事があるのは知っているし、今までだってそうしてきた。

ジュリアは全てを話そうと決意したのか、僕を呼んだ。
僕はその日断った。

それ以来、彼女は姿を見せない。
郵便ポストに切手の貼られた手紙が入っていた。

「あなたに、気づいてもらっただけで、ここに来てよかった」


大切に保管しても、もう彼女には会えない。



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