薫「過保護なんだよ。父ちゃんは……」
慎「良い親父さんじゃん!…俺の気持ちは考えて欲しいけど(笑)」
薫「一応、男だもんね(笑)私の父ちゃんは、男だと思ってないっぽいけど?」
慎「だよな(笑)」
薫「しょーがないよ。ずっと一緒だったもん」
慎「生まれた病院から一緒だもんな(笑)」
私と慎はずっと一緒。
生まれた病院も、幼稚園も、小学校・中学校・高校も、大学まで……
周りが、付き合ってると思ってたぐらい。
趣味とか似てるしね。
慎「…あ!おばさんに連絡取れた?」
薫「ダメ。番号変えてるっぽい」
慎「そっか…」
薫「ごめんね。迷惑かけて……」
慎「良いってことよ!俺らの仲じゃん?」
薫「どんな仲だよ(笑)」
慎「ま、良いや!風呂入るべ?」
薫「一緒はやだよ(笑)」
慎「当たり前だ!!(笑)そんな欲求不満じゃねぇよ!」
薫「生々しい(笑)」
………慎は私の家庭のことも知っている。
親の離婚とか、ね。
原因はお母さん。
不倫してたんだって。
……私が働いている『お遊び倶楽部』で。
物心付いた頃から、お母さんの顔を見ていない。
とにかく、早く連絡が取りたい。
顔も知らないお母さんに………