あれから1週間後…
エルファの元に待望の子供人形が届けられた。
送り主は、注文先の幸せ人形工房。
配達便のトナカイロバ車に乗せられて、大きな木製ケースが屋敷に到着したのだ。
「私ダケノ、可愛イ子供タチ、早ク見タイ」
エルファは胸をワクワクさせている。
マルセルはケースの外蓋を開け、手元のスイッチを押した。
オルゴール調の不思議な音楽が流れる。
中蓋をゆっくりと開け紫色の布をめくると…
「まぁ、可愛い」
「マァ」
マルセルやエルファの目が輝いた。
ケースの中には一面に敷き詰められたクッションの間に20体の小さな人形たちが並べられていた。
身長は約15センチぐらいで、殆どがエルファを幼くしたような女の子ばかり。
オシャレで可愛いドレス衣装を着て、これまたステキな赤い帽子を被っている。
マルセルはそのうちの1体を手にしようとした。
すると、エルファがその手をバシッと叩いた。
すると、エルファがその手をバシッと叩いた。
慌てて、手を引っ込めたマルセル。
「エルファ!?」
人形パートナーの思いがけない行為にマルセルはビックリ!
エルファはマルセルを睨みつけたが、表情を変えて子供人形を撫で初めた。
人形1体1体に息を吹きかけ、更に歌を歌い始めた。
すると、どうだろう。
子供人形たちがゆっくりと目を開き始めたではないか。
「私ダケノ、可愛イ子供タチ」
エルファ・ママが声をかけると、子供人形たちはムックリと起きて辺りをキョロキョロし始めた。
再度、エルファ・ママが声をかけると…
子供人形たちの視線がママの方に集中した。
「?」
目をパチクリさせながら、ジッとエルファ・ママの目を見つめる。
エルファは両手を広げながら自分をママだとアピールし続けた。
「私ハ、ママ。ママ、ママ」
「…」
「ママ、ママ、ママ」
「…」
「ママ、ママ、ママ…」
すると…