翼「聖二!」
聖「何やってんねん!!!」
「「…」」
聖「大会とか賞とか…そんなもん…」
拓「とれるわけないって?」
聖「…」
美「無理やったら無理でええやん。」
波「なんでそんなに嫌がんの?」
聖「…」
光「…あかんかった時、失敗した時、傷つくのが嫌なんやろ…?気持ちとか、そんなんだけじゃない。プライドとかが。」
拓「あほやなあ…こんなバンドにプライドなんかいらんて。俺らは…」
聖「悔しくないんか?敗けたとき」
翼「そりゃ悔しいよ。でも、無駄になることなんかきっとないし、それに何のためのバンドやねん。こんなにも人数おんねんで?敗けたって励ましあえる仲間がおるやん!」
聖「…」
美「聖二、あんたリーダーでしょ?そのあんたが簡単にバンド抜けていいん?」
拓「俺のこと怒っといてずるいで?」
秋「リーダーやったら空気読んでよ」
慶「皆こんなにやる気になってるんですよ?」
顔を上げると返ってきたのは8人のまっすぐな目。
拓「バンドがやる気になってんのにリーダーが弱気でどうすんの」
翼「俺らは誰についていけばええねん」
聖「……ほんま…皆お節介や…」
翼「当たり前!」
光「仲間やもん」