「ぐっ」
ぐいっとなにかが刺さっていく感覚・・
なにかが流れる・・
零は必死に男の腕を
掴んだ。
男の顔が、はっきり見えなかった。
目が霞んでいるらしい。
襲ってくる激痛をこらえる。
時がゆっくり流れている
気がした
「必ず・・捕まえる・・」
「チッ」
ぼんやりと男が腕を振り上げるのが見えた。
バシッ
頬に激痛。
零もぼんやりとする
意識のなか、男を殴る。
もう一度殴りかかる
男の腕を掴んで、
思い切り背負い投げを
食らわせる。
「ぐおおおぉぉっ」
零はそのまま殴りかかり
男を気絶させた。
「ハァ・・ハァ」
零の視界が、一瞬で、
暗くなった。