「良かったんですか?」
誰もいない夜の公園であたしと高峰智はいた。
「もう、良いのー!!!!(泣)」
和樹に散々
暴言を吐いた後、
あたしは何故か
涙が止まらなく
なってしまい、
一部始終を見ていた
高峰智が仕方ないと
言った様にあたしの
手を引いてここまで
連れてきてくれた。
「グスッ…」
涙と同時に鼻水も止まらない。
ああ…だらしない女だ…。
「もう良いならなんでそんなに泣いてんの」
彼はたまにタメ口になる。
少し距離が縮まった気がして嬉しい瞬間だ。
「…分かんない…」
あたしがそう言った後、彼はため息を吐いた。
「今日はとりあえず帰りましょ」
そう言って高峰智は座っていたブランコから立ち上がった。
あたしも素直に立ち上がった。
…つもりだった。
「中村さん?」