この後、マルセルはグロリアに連れられて街の医療センターへ行った。
最近、体調の悪い姉マルセルの様子にグロリアが心配して、受診を強く促したのだ。
診断の結果…
ストレスにより、内蔵関係に異常が見られると言う。
元々、心臓も丈夫じゃない上に…
日頃のストレスを溜め込んでしまってるから、健康面にかなりの影響を及ぼしているようだ。
診察を済ませ、マルセルとグロリアはセンター内のサロンで一息付いた。
ソファー席でホットココアをすするマルセル。
ミャーミャー
どこからか、子供人形の声がした。
辺りに見回すけど、子供人形の姿はない。
すると又…
「ミャー」
「え?」
マルセルは自分の足に何か触れて来た感触を味わった。
下の方を見てみると、自分の足元を触る1体の時小さな人形の姿があった。
マルセルはそのコを抱き上げてみる。
ジーッと顔を覗き込んでみると…
エルファの子供人形たちと同じタイプの女の子である事が分かる。
大きな目をパチクリと瞬きする仕草が可愛い。
マルセルを怖がる事なく、ジッと見ている。
「ここにいたのねロッティ?」
母親らしき等身大の女性人形がやって来た。
「ミャミャー!」
母親に向かって手を振る子供人形。
マルセルが人形に話しかけた。
「貴女のお子さんかしら?」
女性人形は両手を出して答えた。
「すみません、私の子供なんです」
マルセルはソッと、そのコを母親に手渡した。
「いつの間にか、私の足元にいましたよ」
「マァ、ごめんなさい」
ロッティと名乗る我が子を受け取った母親らしき女性人形。
名前はイメルダ…
家主が健康診断の為に病院を訪れたらしく、夫人形と共に一緒に付いて来たのだと言う。
それにしても、イメルダのキレイだ事。